ラウンド中の考え方・戦略の違い (8つのポイント)
1.Tショットの目的が「飛ばすこと」ではない
いつも90を切れる人は、Tショットで飛ばすこと自体を目的としていません
彼らのTショットの目的は、次の2打目を打ちやすくする、あるいはグリーンを狙いやすくする場所に打つことです
つまり、次のショットのことを考えて打っています
Tショットで大失敗しないことが重要であり、大成功を求めなくても良いと考えています6。無理をせず、次のショットが狙いやすい場所に打てたら100点と捉えます6。
一方、80台が出せない人は、Tショットで飛ばすことが目的になっている傾向があります。飛距離を人に見せつけたり、同伴競技者より飛ばすことが目的になってしまっています。
2.時としてボギーオンを狙える
いつも90を切れる人は、全てのホールでパーオンを狙うのではなく、難しいホールや苦手なホールではあえてボギーオン(パー3なら2オン、パー4なら3オン、パー5なら4オン)を狙う戦略を取ることができます。
そして、その戦略を立てるだけでなく、ちゃんと実行し、2パットで確実にボギーを取ることができます
これにより、**大たたき(ビッグナンバー)**をするリスクを減らすことができます。
一方、80台が出せない人は、マイホールパーオン狙いをする傾向があります。パーオンが当たり前という価値観になり、プロ向けの基準を自分に課してしまいがちです。その結果、難しいホールでも無理してパーオンを狙い、ゴルフ場の罠やトラブルにはまって大たたきにつながることがあります。
3.グリーンへのショットでトラブルを避ける場所を先に決める
グリーンに向かって打つ際、いつも90を切れる人は、まず「どこを狙わないか」を決めます
具体的には、グリーンの周りにあるOBやバンカーといったトラブルエリアを確認し、そこを避けて狙っていきます。消去法で最後にどこを狙うかを決めます。
これは、90切りレベルではまだショットの精度が高くないため、グリーンを外す可能性があることを踏まえているからです。
一方、80台が出せない人は、先に「どこを狙うか」を決めて打ってしまいます。狙うターゲットしか見えなくなり、グリーン周りの罠やトラブルが見えなくなってしまうため、そこにボールが入るリスクが高くなります。
4.グリーン外もターゲットに含める柔軟な考え方
上記の3番目の点に関連して、いつも90を切れる人は、グリーンへのショットで、トラブルや罠を避けるために、グリーンに乗せることだけにこだわりません
場合によっては、グリーン外のエリアもターゲットとして許容する柔軟な考え方ができます
彼らは、グリーン外でも「このエリアなら問題ない」「安全だ」「次(アプローチ)が打ちやすい」という場所を把握してから打ちます。これにより、狙うターゲットエリアが広くなり、自分へのプレッシャーが軽減されます
一方、80台が出せない人は、「グリーンに乗せないとダメ」という価値観に囚われがちで、グリーンしか見えていない状態です。ターゲットがグリーン上に限定されるため、エリアが狭くなり、プレッシャーやハードルが高くなってスムーズなスイングを妨げる可能性があります
5.グリーン手前と奥までの距離を把握する
グリーンに向かって打つ際、いつも90を切れる人は、ピンまでの距離だけでなく、グリーンの手前まで何ヤードか、奥まで何ヤードかという距離も把握してから打ちます。
これにより、グリーンオンするための縦幅(手前から奥までの距離)を認識し、「このエリア内に打てば良い」という考え方ができます。また、「この距離以上はキャリーで超えたい」「この距離を越えるとオーバーする」といった必要な飛距離の加減と上限が明確になります。
一方、80台が出せない人は、ピンまでの距離だけで打ってしまう傾向があります。狙いがピンポイントになり、プレッシャーがかかるだけでなく、グリーンオンに必要な飛距離の目安が曖昧になるため、ショートしたりオーバーしたりするリスクが増えます。
6.ピンより高いエリアを狙わない
グリーンへのショットでは、グリーンの傾斜も考慮し、ピンよりも高い位置にボールが止まらないように打ちます10。
高い位置に止まると下りの難しいパットが残りやすくなるため、なるべく低いエリアを狙う意識を持つことで、次のパットで上りのラインが残りやすくなり、難易度を下げることができます
もちろん、毎回思い通りになるとは限りませんが、意識することでそうなる可能性が高まります
一方、80台が出せない人は、グリーンの傾斜をあまり考えず、ただピンに寄せることだけを考えて打つ傾向があります。結果的に上り下りがランダムに残り、難しい下りのパットが残ってしまうことがあります
7.アプローチでカップより低い場所を狙う
アプローチショットでは、次のパットのことまで考えて打ちます
特に寄せワンを取るために、次のパットをワンパットで入れやすいように、カップよりも低いエリアを狙って打ちます3…。低いエリアに止まれば、次のパットが上りのラインになりやすいためです。
一方、80台が出せない人は、アプローチは**「カップに寄れば良い」という考え方で、上り下りやカップからの高低差を気にせず打つ傾向があります。そのため、次に下りの難しいパット**が残ってしまう可能性が高くなります。
8.パットで距離感を合わせるパットが打てる
パットでは、常にワンパットで入れようとすることだけを考えるのではなく、距離感を合わせることを大切にしています。
特にファーストパットでは、仮に外れた場合でも次のパットが簡単に打てるように、カップの周りにボールを止められるようなタッチ(距離感)で打ちます3…。
これにより、次のパットのストレスやプレッシャーを減らし、3パット以上を減らすことができます。パット数が36(全て2パット)よりも少なくなり、30台前半、良ければ20台後半を目指せます。
一方、80台が出せない人は、常にワンパットで入れることだけを考えて打つ傾向があります。距離感が疎かになり、「パンチ」が入ってオーバーし、返しの長いパットが残ってストレスがかかり、結果的に3パット、4パットしてしまうことが増えます
まとめ
これらのポイントは、単に技術だけでなく、コースマネジメント、リスク管理といった、ゴルフを頭を使って考える能力がいかに重要であるです。いつも90を切って80台を出せるゴルフは、派手さや華やかさはなく、むしろ地味で、泥臭く、地面を這いつくばるようなゴルフであるという覚悟が必要
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