「サイドFIREを目指したいけれど、実際にどのくらいのお金が必要なの?」
こう感じている人は多いはずです。
この記事では、必要な資産額を把握できる計算方法を解説します。
完全FIREは「生活費すべてを資産収入でまかなう」必要がありますが、サイドFIREは「一部を働いて稼ぐ」ため、必要資産額はぐっと少なくて済みます。
そのため、普通のサラリーマンでも現実的に目指すことができます。
この記事では、生活費から逆算する計算方法を具体例とともに解説します。
シンプルな計算式から、税金や安全マージンを考慮した丁寧な計算方法まで紹介するので、自分のライフスタイルに合った数字をイメージしてみましょう。
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1. サイドFIREの基本は「生活費=資産収入+労働収入」
サイドFIREのポイントは 資産収入+労働収入>生活費 です。
• 完全FIRE:生活費 = 資産収入のみ
• サイドFIRE:生活費 = 資産収入+副業収入
つまり、働く分を差し引いた残りを資産収入でカバーできればよいわけです。
この考え方があるからこそ、必要資産額は大きく下げられます。

実際に計算してみましょう!!
2. 必要資産額を計算するステップ
計算はシンプルに4ステップです。
1. 毎月の生活費を把握する
• 例:25万円(月) → 年間300万円
2. サイドFIRE後に働いて得たい収入を決める
• 例:月10万円 → 年間120万円
3. 残りを資産収入でまかなう
• 300万円 − 120万円 = 180万円
4. 利回りで割って必要資産を算出
• 180万円 ÷ 4% = 4,500万円
👉 この場合、サイドFIREに必要な資産額は約4,500万円となります。
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3. 計算をする際に考えておくべきポイント
(1)生活費の見積もり方
• 今の生活費ではなく「サイドFIRE後の生活費」を基準にする
• 通勤費・外食・交際費は減る可能性あり
• 逆に「医療費」「趣味」「旅行」など増える項目もある
👉 未来のライフスタイルをイメージして数字を出しましょう。
そのために、今の生活費を把握し、今後のライフプランを立てることが必要です。
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(2)労働収入の想定
• サイドFIREは「働かない」ではなく「働き方を選べる」こと
• 副業で月5万円でもよいし、パートで月15万円でもよい
• 夫婦で共働きを続けるならさらに必要資産は減る
👉 サイドFIRE前から副業を始めて収入の見込みを立てておくと、より正確に計算できます。
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(3)利回りの設定
• 一般的には「年3〜4%」を目安にするのが安全
• 配当株中心なら3%程度、株+投資信託なら3.5〜4%想定も可能
• 税金や物価上昇を考慮するなら控えめに計算しておくのが安心
👉 3%と4%の2パターンで計算しておけば、最低と最高を把握できるので安心です。
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(4)安全マージン
• 計算上は4,500万円でも、実際には+500〜1,000万円の余裕を持つ人も多い
• 理由は「医療費」「教育費」「親の介護」など予測しにくい出費があるため
👉 日頃の家計管理で「特別費」を算出しておけば、緊急的な出費も想定に入れやすいです。
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4. 実際に計算してみよう(3%と4%の2パターン)
前提:• 月の生活費:25万円 → 年間300万円
• サイドFIRE後の労働収入:月10万円 → 年間120万円
• 資産収入で必要な金額:180万円
① シンプル計算(名目利回りで算出)
• 利回り 4% → 180万円 ÷ 0.04 = 4,500万円
• 利回り 3% → 180万円 ÷ 0.03 = 6,000万円
👉 まずは“ざっくり”規模感を把握するのに便利。
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② ていねい計算(税引後利回りで算出)
配当には原則20.315%の税金がかかるため、利回りは税引後で考えるのが現実的です。
• 名目4% → 税引後 3.187% → 180万円 ÷ 0.03187 = 約5,650万円
• 名目3% → 税引後 2.391% → 180万円 ÷ 0.02391 = 約7,530万円
👉 税金を考慮するだけで必要資産は1,000万円以上増えることも。
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③ 安全マージンを加える場合
不確実な出費を考慮して、さらに+500〜1,000万円を見込む人も多いです。
「余裕を持って見積もるか」「最小限で攻めるか」はあなた次第です。
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5. 実践者・専門家の声
実際にFIREを目指している人や専門家も、計算方法はそれぞれです。
• 「生活費300万の25倍=7,500万円で完全FIREを目標にしました」
• 「副業で月10万円稼ぐので、資産は4,500万円で十分と考えました」
• 「共働きを続ける前提なので、資産3,000万円で安心としています」
• FPの意見:「4%ルールは参考になるが、日本では税金やインフレを考えて余裕を持つべき」
👉 計算方法は人によって違う。でも最終的な目安は大きくはズレない。
大事なのは「どの数字が自分にとって安心できるか」を決めることです。
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まとめ
サイドFIREに必要な資産額は、
(年間生活費 − 労働収入) ÷ 利回り で計算できます。
• シンプルに出せば、すぐに目安がわかる
• 税金や安全マージンを考慮すれば、より現実的な数字になる
• 人によって前提が違うので、計算方法が違っても問題ない
👉 大切なのは、自分に合った前提条件で「安心できる基準」を持つこと。
これが、サイドFIREを現実に近づける第一歩です。
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